2023年は挑戦する年にしたかった

 2019年に現在の事務所に入り、2020年の7月にはYouTubeチャンネルをスタート。その頃からバラエティ番組への進出度も上がった。

「ちゃんと方向性を提示して、毎年目標設定をするんです。SNSの目標、テレビの目標、モデルの目標、新しい仕事の目標、全部細かく決めてそれに向かってやっていってるのですごい細かい人でよかったなと思います。自分が大雑把な分(笑)」

「SNSのフォロワーは何人増やす」、「テレビ何本出演する」、「雑誌に何本出る」と具体的な数字をかかげてそこに向かって活動しているという村重さん。ただそれだけに、今回の映画『悪鬼のウイルス』出演に関しては悩む部分もあったという。

「とにかく2023年は挑戦する年にしたかったんです。だからこの『悪鬼のウイルス』はちょうどこの年の11月頃だったんですが、撮影期間がちょうどバラエティへの出演の目標に向けてすごく本数を気にしてるときで、映画撮影は10日間なんですけど、10日間の間に何本バラエティが撮れるだろうという葛藤もあって、それで受けるか、お断りするかとても迷ってたんです。でもその中で、それでも背中を押してくれたのもマネージャーさんで、“いい経験になると思うし、一つの作品ができるってことは、絶対次の何かには生かされるよ”というふうに言ってくれたので、よし、頑張ってみようと思って。でも、バラエティ(の本数)も諦めたくなかったので、映画を撮りながら、戻ってバラエティを撮って、また映画で、という感じで結構戦ってた時期でした」

(c)2025二宮敦人・TOブックス/映画『悪鬼のウイルス』製作委員会

 目標を明確に明示して、ここまで頑張ろう、ここはクリアしてこうと言ってくれる人が近くにいたことがここまで進む原動力に。

「だって芸能界ってすごい広いじゃないですか。こんな広いところで目標はなんですか?って聞かれると、戸惑っちゃうことがあると思うんです。明確な目標を提示してもらえるだけで、そこに向かって進んでいくことができるので、迷いがなくなるんですよね。本数だけがすべてではないですけど、私にとっては大事な設定だったと思います」