2011年に乃木坂46の1期生オーディションに合格し、エースとしてグループを牽引してきた西野七瀬。2018年の卒業後は話題作に次々と出演。2021年に公開された映画『孤狼の血 LEVEL2』では⽇本アカデミー賞優秀助演⼥優賞と新⼈俳優賞を受賞し、2022年公開の映画『恋は光』ではヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞するなど俳優として高い評価を獲得し、性別を問わず幅広い層から支持されている。西野七瀬のTHE CHANGEとは————【第2回/全3回】
西野さんが乃木坂46の一期生オーディションに合格したのは2011年、高校2年生の夏。大阪から単身上京を果たしたのは、その年の12月だった。
「人前に立ったり喋ったりするのが苦手だったんです。だから、なるべく目立たないようにしていました。それなのに自分がアイドルという真逆な立場になって……。今振り返ってみると、自分でも“よくやってこれたな~”と、思います(笑)」
2014年にリリースされた8枚目のシングル『気づいたら片想い』で初のセンターに抜擢され、その翌年の2015年には女性ファッション誌「nonーno」で専属モデルも務めた。そして2018年にグループを卒業。卒業コンサートは翌2019年2月に行われ、アイドルとしての活動にピリオドを打った。この時、西野さんは25歳。卒業後に、それまで人前で喋るのが苦手だった西野さんが、逆に喋るのが楽しいということに気付いた。
「ずっとグループにいたので、グループ以外の人と関わる機会がほとんどなかったんです。グループ以外に友達もいなかったですし、たまにドラマなどで他の現場に行っても、人との仲良くなり方がわからないというか……(苦笑)。当時は、本当に挨拶ぐらいしかできませんでした。人に興味がなかったというか、会話することが苦手だったんです(笑)。何か聞きたいことがあれば、それをきっかけに会話もできたんでしょうけど、基本的に(聞きたいことも)思い浮かばないんです。例えばこうやって取材していただく時は、質問してもらうと全然、答えられるんですけど、逆に自分から訊くことが出来なくて……。グループを卒業してからようやく、その人の経験だったり、こういう風に生きてきたというお話だったりが、とても面白いと思えてきたんです。それからですね、喋るのが楽しいってことに気付いたのは」