好きな数字は「3」と「5」
深川さんが「お芝居をもっと勉強したい」と思ったのはグループ在籍中に撮ったミュージックビデオ(MV)の影響が大きかった。
「初めて選抜に入った3枚目のシングル『走れ!Bicycle』(2012年)という曲のMVを撮って下さったのが中島哲也監督だったんです」
中島監督は、深田恭子&土屋アンナW主演の『下妻物語』(2004年)や松たか子主演の『告白』(2010年)などで知られ、『告白』では日本アカデミー賞最優秀監督賞と最優秀脚本賞を受賞している。
「私、中学生ぐらいまでは、それほど映画を観に行ってはいなくて、映画を監督の名前と紐付けて見ていませんでした。『下妻物語』や『パコと魔法の絵本』という映画の世界観が好きだったんですが、途中でその二つの作品が同じ監督だと知ったんです。それが中島監督でした。その中島監督にMVを撮ってもらったことはすごく嬉しかったですし、とても印象に残っています」
好きな数字が「3」と「5」だという深川さんは、かつてインタビューで「グループ卒業後は3年が勝負だ」と語っていた。
「3の倍数が勝負になると誰からか聞いたことがあったんです。自分の想像の範囲なんですけど、3年という期間が本当にリアルな数字だなって思えました。新しいことに挑戦していくとなった時、卒業したばかりの頃はやっぱりグループの看板やネームバリューも大きいので“元”って付いたら、それを新鮮に思ってくれたり、そのきっかけでオファーしていただく機会もあるかもしれない。でも3年経つと、その新鮮さもきっとなくなる頃で、それまでに何かを身につけなければ必要とされずお仕事がなくなるんじゃないかと思ったんです。すごく危機感を持っていました。だから、3年が勝負だと思っていたんです」