20歳、25歳、30歳が節目の年に

 現在33歳。ゾロ目である。

「そうなんですよね。もう、最近は自分の年齢を忘れてしまうことが多いんです(笑)。でも私にとってはすごくキリの良い数字ですよね」

 一方で、33歳は女性にとって、数え年で後厄の年でもある。

「後厄ということは、その前の年が本厄だったわけですけど、すごく良いことがあって。そういう意味で厄というものをあまり信じていないところもあるんです。それに “役”を“払う”に通じるとも聞いたことがあったので、厄払いはしていないんです。よほど災難が続いたら、お祓いに行こうとも思っていましたが、お陰様で無事に後厄も終わりそうです」

 “3”とともに好きな数字、それが“5”だ。

「20歳で乃木坂46に入って、25歳で卒業して、30歳の時にNHKの大河ドラマ『青天を衝け』に出させていただき、色々な転機がありました。人から言われて、“確かに!”と思ったんですけど、不思議と私は5の倍数で何か転機が訪れているんです」

──今後、変化に伴う目標はありますか?

「遊び心や冒険心を持ち続けていきたいとは思っています。経験を積んでいくと新鮮味がなくなってくると思うんです。お仕事もそうですけど、それを単に“こなす”みたいにはなりたくなくて。でも、自然にするというよりも、それには、たぶん自分の努力もある程度は必要になってくるんだと最近気付いたんです。だから、そこは意識して、何か初めてのものにチャレンジしてみるとか、敢えてルーティーンを崩していくとか。そうやって日常を楽しんでいきたいと思っています」

──“慣れ”ということに不安を抱くんですか?

「“慣れ”というのは、“勿体ない”と思っているんです。例えば、俳優の新しいお仕事として刑事役を演じるとなった時に、自分がこれまでに得た引き出しだけから“刑事”や感情を出し続けようとしてもあっという間に尽きてしまうと思うんです。だから毎回新しい引き出しを増やしていきたくて。その為には、一回一回のお仕事や役柄に新鮮に向き合っていくぞという“心構え”が大切だと思っています」

 乃木坂46を卒業して8年半が経つが、当時の愛称の”聖母”の様な穏やかな雰囲気は変わらない深川さん。次の5の倍数となる35歳の時にはどんな転機が訪れるのか、期待が膨らむ。

【衣装クレジット】
スタイリスト/山口香穂
スカート¥33,000/リツコ カリタ  https://ritsukokarita.store/
リング¥17,600/アペルディエム(アテンション・ジャパン・プロダクツ 03-5724-3730)
その他スタイリスト私物

 深川麻衣(ふかがわ・まい)
1991年3月29日、静岡県生まれ。2011年、アイドルグループ「乃木坂46」の第1期生オーディションに合格。2017年、舞台「スキップ」で 初主演 。2018年には主演映画『パンとバスと2度目のハツコイ』で TAMA 映画賞最優秀新進女優賞を受賞 。主な出演作として、『愛がなんだ』(19)、『水曜日が消えた』(20)、『今はちょっと、ついてないだけ』(22)、『パレード』(24)などの映画や『アイのない恋人たち』(24)、『イッセー尾形の週末父娘』(25)などのドラマがある 。映画『おもいで写眞』(21)、『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』(23)では主演を務め、昨年は舞台「他と信頼と」、朗読劇「ハロルドとモード」などでも活躍の幅を広げている。

映画『嗤う蟲』
出演:深川麻衣 若葉竜也 松浦祐也 片岡礼子 中山功太 / 杉田かおる 田口トモロヲ
脚本:内藤瑛亮、城定秀夫
監督:城定秀夫
配給:ショウゲート
2025年1月24日㈮より全国ロードショー
🄫2024 映画「嗤う蟲」製作委員会
https://waraumushi.jp/