デビュー以来、圧倒的な透明感で性別を問わず多くのファンを持つ武田玲奈。その人気は海外でも高く、いまや国境をも超える。そんな彼女もデビューして早10年、俳優として高い評価を得るまでに成長した。その間、多くの出会いと刺激が変化を与えたという──。【第2回/全3回】

武田玲奈 撮影/三浦龍司

 フィンランドで撮影された10周年アニバーサリー写真集『SISU』では、“透明感”溢れる妖精のような美しさを披露してくれた武田さんだが、デビュー前は、今の姿とは真逆ともいえる“ギャル”に憧れていた。

「中学まではソフトテニス部に入っていたんですが、中高生ぐらいの時はギャルが好きで…(笑)。当時はギャルメイクやファッションが流行っていましたし、私の周りでもみんなギャル雑誌を読んでいたんです。私自身もティーンギャル系の『Popteen』を愛読していて、トップモデルだったくみっきー(舟山久美子)さんに憧れていました」

 愛読誌『Popteen』でモデルの募集があることを知り、オーディションを受けると見事に合格。それがきっかけで芸能界デビューを果たす。高2になるタイミングで当時住んでいた福島県から上京し、一人暮らしを始めるようになった。

「当時は一人暮らしに対する不安よりも希望の方が強かったと思います。地方に住んでいたので“やっと来れた!”という気持ちでしたね。わからないことだらけでしたが、憧れだった世界を目の前にして、すごく刺激的な日々でした」