撮影で最大限の“ぷしゅー”を出せるように…

 ワカコは美味しい酒に巡り合った時に思わず「ぷしゅー」と感嘆の吐息が漏れる。

「お酒を飲むシーンではやっぱり喉が渇いていないと、気持ちいい“ぷしゅー”が出ないので、本番前にはお煎餅とかドーナツとか口が乾くものをいっぱい詰め込んでから撮影に臨んでいるんです。私としては最大限の“ぷしゅー”を出せるようにやっているんですけど、そのことを知らないスタッフさんは、私がただの食いしん坊で“また食べてるよ…”という目で見ているかもしれませんね(笑)」

 ワカコを演じた10年ですっかり大人として、酒の嗜みも身につけた武田さんだが、プライベートでもワカコに劣らず酒好きだ。

「先日、和歌山の田辺・弁慶映画祭に審査員として呼ばれた時に梅酒で乾杯したんですけど、それが美味しすぎて、東京に帰ってからもずっと梅酒を飲んでいます(笑)。昨年、一人旅でフィリピンのマニラに行った時は、そこで出会った同じ歳の女性と意気投合して一緒に飲みました。すごく楽しかったですね」

 昨年は朝ドラ『虎に翼』への出演も果たし、様々な役を演じている武田さんだが、そのデビューは俳優でプロデュサーでもある西冬彦氏が監督を務めた2009年公開映画『ハイキック・ガール!』。天才的な空手の技を誇る女子高生・圭が格闘集団「壊し屋」とバトルを繰り広げるアクションもので、当時は高校生だった。空手経験とアクション作品をきっかけに頭突き瓦割りで話題となったセゾンカードのCM出演に繋がっていく。

(つづく)

武田梨奈(たけだ・りな)
​1991年6月15日生まれ。神奈川県出身。AB型。T157㎝。10歳の時に空手道場に入門。琉球少林流空手道 月心会黒帯を持つ。2009年に映画『ハイキック・ガール!』 (西冬彦監督)で主演に抜擢される。その後、2013年には『デッド寿司』に出演し、テキサスのFantastic Film Festival 2012にて主演女優賞、第1回ジャパンアクションアワードのベストアクション最優秀賞(女優)を受賞。2014年、『祖谷物語-おくのひと-』では、第24回日本映画プロフェッショナル大賞新進女優賞受賞。その他の主な出演作に、映画『いざなぎ暮れた。』、『ジャパニーズスタイル』、『室町無頼』ドラマ『封刃師』、『ミラー・ツインズ』、NHK連続テレビ小説『虎に翼』などがある。

【作品情報】
ドラマ『ワカコ酒 season8』
BSテレ東にて毎週水曜日 深夜24:00~、
テレビ東京にて毎週火曜日 深夜2:35~放映中。
(c) 新久千映/コアミックス
(c) 2025「ワカコ酒8」製作委員会
公式サイト https://www.bs-tvtokyo.co.jp/wakako_zake/