ドラムヴォーカリストという枠を超えて、モデル、俳優としても活躍するシシド・カフカさん。近年では自らが主宰する音楽イベント「el tempo」ではコンダクターを務め、今年は堺正章さん、「ゴダイゴ」のミッキー吉野さんらとバンド「堺正章to MAGNETS」を組んだりと、実に精力的な活動を繰り広げている。そんなシシドさんの人生におけるCHANGEを聞いてみた──。【第2回/全4回】
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シシド・カフカ=ドラムヴォーカリストとしての姿がすぐに思い浮かぶが、幼少期に習っていたのはバイオリンだった。メキシコで生まれ育ち帰国した5歳の頃の話だ。
「母の友人に私と同い年の息子さんがいらして、彼がすごくバイオリンが上手だったんです。それを見て“私もやりたい!”と。一応、小学6年生まで7年ほどはやっていたんですが、興味をなくしたのは早かったです(笑)。自分からやりたいと言ってはじめたので続けていた感じだったので、全然上達しなかったですね」
小学4年生の時、姉と一緒に見ていた音楽番組がきっかけでドラムに興味を持ち始めた。演奏していたドラマーが、エキサイティングなパフォーマンスを見せていたにも関わらずちゃんと映っていなかったのだ。
「言葉にすると“ドラマーになりたい”と思ったことは確かなんですけど、実際にドラマーの仕事がどういうものかということを全然わかっていなかったので、当時は単純にドラムを叩きたいということだったと思います」