SNSに届く心ない言葉に傷つくことも
国立研究開発法人国立がん研究センターの発表によると、日本人が一生のうち、がんと診断される確率は、男性が62.1%、女性は48.9%だという(2020年データに基づく)。2人に1人ががんにり患するいま、私たちはどう向き合い、接すればいいのか。アンナさんは実体験をもとにたくさんのヒントをくれた。
「術後は、体の衰えを感じて戸惑うこともあります。例えば、ペットボトルのキャップを開けることさえ一苦労するし、一つひとつの動作にすごく時間がかかるんです。歳を重ねた母が、ペットボトルを開けられないって嘆いていた気持ちを、やっと理解できるようになりました。
強制的に閉経したことで、ほてりやのぼせにも悩まされていますし、一つひとつの動作に時間がかかるようになりました。ずっと突っ走ってきたから、51年目にして、いろいろと立ち止まって考えるときがきたんでしょうね」

「病気に関して発信すると、100人いれば100通りのリアクションが返ってきます。好意的な人が多いですが、なかには“傷つけるのが目的なのかな?”と思うような意地悪なコメントも。周りからはスルーすればいい、気にすることないって言われますが、私に向けられた言葉だから気になるし、ちゃんと傷つきますね。でも、そうした言葉もすべて目を通し、次の発信に役立てています」