いまも胸に秘める漫画への想い

 1977年、二十歳の時に「週刊少年ジャンプ」(集英社)に送った人生最初の投稿作品が即採用、ほどなくして『すすめ!!パイレーツ』で連載デビュー。80年代半ばからはイラストレーターとしても活躍し、1984年に自身初となるストーリー漫画『エイジ』を最後に集英社の専属契約を終え、フリーとなった。

「フリーになったのは85年です。その年に「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)で『パパリンコ物語』を始めました。「weekly漫画アクション」(双葉社)での『エリカの星』も同じ頃ですね。80年代後期から90年代にかけては、ラジオのパーソナリティや「COMIC CUE」(イーストプレス)の編集長など、漫画以外の仕事も増えていって、「デニーズ」のイラストなんかもこの時期でした。

 SNSとかでは“漫画描かないでイラストでお茶を濁してるやつ”みたいな書かれ方が多かったんですけど、2015年の『KING OF POP』(玄光社)以降、それがなくなりましたね。今はイラストの方がメインで、漫画家をやっていたことを知らない世代が、絵でファンになってくれてるっていう感じです。

 若い人とかだと多分ほとんどそうですね。僕のギャグとか、全然知らない。あんな下品なギャグ描いてた人だとはまったく思ってない。たまに僕がツイッターとかでそういう下品な発言とか、先ちゃんキャラ丸出しの口の悪い発言をして、コメント欄が荒れると“いや、この人は元々こういう人だったんで”とフォローしてくれる昔からのファンの方もいますけど(笑)」