父親にタレントの中山秀征さん、母親に元宝塚歌劇団のトップ・白城あやかさんを持つ中山翔貴さんは、小学生時代から大学まで、野球ひと筋に打ち込んできた。そんな翔貴さんは大学を卒業すると一転、俳優への道に進む。その陰にはどのような思いがあったのか? さまざまな経験を経て両親の背中を追い始めた翔貴さんのCHANGEを聞いてみた。【第1回/全3回】

強烈に惹かれた舞台『エリザベート』
身長180センチ、小顔で手足が長いモデル体型の中山翔貴さんだが、ブレない姿勢やふるまいからは、体幹の強さがうかがえる。いかにもアスリートという雰囲気があるのだ。長く野球を続けてきた中山さんが、芸能界に飛び込んだ背景にはなにがあったのだろう?
「芸能を志したきっかけのひとつに、母の影響があるんです。高校3年生のとき、母が宝塚OGの舞台『エリザベート』に出演して、それを観に行ったんです。これはとんでもない世界だなと思いました。母は主役だったんですけど、スポットライトがバーンと当てられて、強烈に惹かれたんです。こういう世界に自分も立ってみたいなって思いました。
ただ、そのときは大学で野球をやると決めていたので、すぐ芸能界に入るということはなかったんです。でも、母の舞台のことはずっと頭の中にありました。父も芸能人ですし、エンターテインメントというものが、ずっと身近にあったんです。舞台やミュージカルも小さい頃から観に行っていましたし。その影響も少なからずありました」