長女の驚きのひとこと「なにしてあそんでいいのかわかんない」

 自分の頭で考える余地を作るーーそうした育児の背景には、こんなことがあった。
 
「長女は私たち夫婦にとってのはじめての子どもで、おじいちゃん・おばあちゃんにとっても初孫でした。だからか、ほしいものを全部与えてしまっていたんですよね。おもちゃ屋さんに行って、娘が指を差すものをすぐに買ってしまっていたんです」
 
 須藤さんと夫であるBOOM BOOM SATELLITESの川島道行さんは、長女とのそうしたやりとりに喜びを見出していたのだそうだ。
 
「小さい頃は、コミュニケーションが上手く取れないじゃないですか。だから、指を差す娘に、“これほしいの?”と聞いて、“うん”と言うだけで、コミュニケーションが取れたと思い嬉しくなり、買っていたんです」
 
 そんな日が続いたある日、親子3人で公園の砂場に行ったときのことだった。無邪気に遊ぶ子どもたちを前に、長女が歩みを止めた。そして、須藤さんと川島さんに、こう言ったという。
「なにしてあそんでいいのかわかんない」
 
「その言葉を聞いて、ハッとしました。いままで、娘が飽きたそばから周囲の大人たちが新しいおもちゃを差し出して……ということを繰り返してきた。だから、自分で考えられなくなってしまったんだ、と。夫とふたり“これはヤバい! 考え方を改めよう!”となったんです」