最近はライフスタイルの変化で価値観にチェンジが
インタビュー時間も残り少なくなり、「最近のライフスタイルの変化、“CHANGE”は何かありますか?」とうかがうと、その答えは変化を輝きに変える、前向きな思いに満ちていた。
「去年実家を新築して、ライフスタイルがだいぶ変わったんです。以前は江戸時代からの古い小物がたくさんある家だったんですけど、全部処分して、88歳の母と暮らせるように家をコンパクトにしました。すっからかんというぐらいすっきりさせたら、本当に居心地が良くなって。
物に執着しているつらさを、払拭(ふっしょく)できたと思っています。あとは、家庭菜園を始めたのも大きいですね。今年初めて庭で、大根とブロッコリーと小松菜、ほうれん草を収穫したんですけど、そんな野菜たちで煮物をしたら、もう本当においしくて。
これが本当のぜいたくだなということを実感して、価値観がガラッと変わりました。今年は舞台が終わったら、東京の住まいも少し変化させていこうかなと思ってます」

年齢を経ても、いろいろ「CHANGE」できるという羽田さんの言葉たちは心強い。
「本当にそうですよ。“CHANGE”は何歳でもできます。本にも書いたんですけど、“更年期”という言い方がすごく刺さるなと思っていたんですけど、英語で言うと更年期って“Change of Life”なんですよね。人生を変化させるという意味です。だからすごくステキなことなんですよね。
“Change of Life”が向こうからやってきてくれるんですよ。身体がもういままで通り働けないよ、働き方を見直してください、と教えてくれる。でもだからこそ新しいことができる。そう考えるととても前を向けますよね」
新しいことへの挑戦を軽やかに話す羽田さん。控えている舞台もまさに新しい挑戦。さらなる輝きを見せてくれるに違いない。
羽田美智子(はだ・みちこ)
1968年生まれ、茨城県出身。映画『RAMPO』(1994)のヒロイン役に抜てきされ、翌年、同作品で日本アカデミー賞新人俳優賞ならびにエランドール賞新人賞を受賞。また1996年には『人でなしの恋』(1995)で、優秀主演女優賞を受賞。以降は『サラリーマン金太郎』(TBS系)『おかしな刑事』『警視庁捜査一課9係』『特捜9』シリーズ(ともにテレビ朝日系)、『花嫁のれん』(東海テレビ)など、長く続くテレビドラマのヒット作に出演している。2025年6月2日より、舞台熱海五郎一座 新橋演舞場シリーズ第11弾『黄昏のリストランテ ~復讐はラストオーダーのあとで~』への出演が控えている。
東京喜劇 熱海五郎一座 新橋演舞場シリーズ第11弾『黄昏のリストランテ ~復讐はラストオーダーのあとで~』
作:吉高寿男
出演・構成・演出:三宅裕司
出演:渡辺正行 ラサール石井 小倉久寛 春風亭昇太 東貴博(交互出演) 深沢邦之(交互出演) 劇団スーパー・エキセントリック・シアター
ゲスト:羽田美智子 剛力彩芽
2025年6月2日(月)~6月27日(金) 新橋演舞場
公式サイト:https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/202506_atamigoro2025/