大きな後ろ盾がなくなったいま、逆に得たものも手の中にしっかりとある
──みなさんおっしゃいますが、マネージャーさんの存在はやはり大きいんですね。
「どうしても孤独ですから。強くジャッジしてくれる存在というのは、とても大きな気がします。そんな状況と10周年という節目もあって、“自分でどれくらい行けるだろうか”と、試してみたいと思ったんです」
──いまお仕事を一緒にされている、マネージャー業務をされている方とは。
「演劇ユニット『惚てってるズ』をやっている俳優仲間で、数少ない友人のひとりの前原瑞樹くんと、行きつけの飲み屋さんにいたときに、たまたま出会って一緒にやることになりました。もともと同じ業界でお仕事をされていたのですが、その方もちょうど独立しようと思っていたということで、そうした業務をしていただくことになりました」
──実際に独立してみて、何か変化、抱える思いはありますか?
「僕は大きな組織に守られてここまで来ました。いまはまだそのときの貯金で仕事ができていると思っています。ここからは、僕の仕事を見て“僕を使いたい”と思ってもらえるように、仕事のクオリティや、求められるものに応えられる仕事を、新たに積み上げていかないとと思っています。いまは、本当に更地になった気持ちです」
──これまでのキャリアはいったん更地ですか。
「といっても僕の芸歴って、ギュってしたら、出演作品が多いわけではないんです」