順風満帆に見える芸歴、実はアルバイトをしていたことも
──そんなことないですよ。ドラマ『おっさんずラブ』『腐女子、うっかりゲイに告る。』『育休刑事』大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、映画『サマーフィルムにのって』ROMAN PORNO NOWW『手』『ナミビアの砂漠』などなど、ちょっと挙げるだけでもたくさんあります。
「芸歴10年は過ぎてはいますが、だいたい最初の3~4年はバイトをしていたので、ギュってしたら半分の5年くらいなんですよ」
──ちなみにどんなアルバイトを。
「ラーメン屋さんとか、引っ越し屋さんもめちゃくちゃやりました。カフェや居酒屋、バー、便利屋もやりましたね。高校を卒業後すぐに上京してデビューだったので、いまにしてみれば、そうしたバイト経験も役に立っているなとは思いますが」
──役者としても役立ちそうです。いろいろな人を見たり、職業を経験したり。
「役者としても絶対に役立っていますが、職業の経験というより、その時期に経験した自分のさまざまな“感情”が大切だなと、忘れないようにと思っています。怒られて感じたことや、ずっとオーディションに受からなくて焦っているときの気持ちとか」

──上京してからすぐに順調とはいかなかった。
「全然順調ではなかったです。ずっと焦っていました。最初のころは全くオーディションに受からなくて、めちゃくちゃ悔しかったです」
──同世代の活躍は気になりましたか?
「意識していたと思います。悔しい、売れたいと。そこからだんだんお仕事をいただけるようになっていまに至りますが、焦っているのは、現在も変わらない気がします。何しろ、(活動時期を)ギュってしたらまだ新人ですから。まだ振り返れるようなキャリアじゃないんですよ」