私もハグする感覚はありますが…

 この日の島袋さんは、真っ白なドレッシーな衣装を纏い、随分と大人っぽい雰囲気。ドラマで演じる樹里は、育休中のエリート官僚、中谷達也(ディーン・フジオカ)の妻で外資系ベンチャーキャピタル企業で働くバリキャリママだ。

「私が樹里に受けた印象は、自分の思いに正直なところがカッコいいなというものでした。叶えたいと思ったことを着実に叶えている。正直で真っ直ぐな女性だなって」

 樹里は明るく溌溂としたキャラだが、演じるに当たって監督から何かアドバイスはあったのだろうか。

「とにかく明るく切り返す……といった演出はありました。やっぱり、海外にいる時間が多いということもあると思いますが、国際的な感覚というか、ハッキリとパンと意志を伝えなきゃいけない、しっかりと伝える、そういった芯の強さは言い方にしても、監督からリクエストがありました。ハグをするシーンもあって、あれも演出だったんですけど、私もハグする感覚はありますが樹里のように唐突にはしないです(笑)」

 劇中、樹里は達也のことを“達ちゃん”と呼び、達也からしたら樹里は母か姉のような感じが伝わってくる。

「樹里は基本的にはあまり取り乱したりしないんです。人生を達観しているというか。物事を長期的に俯瞰で見たりしている感じはありますね。だから、中谷さん(達也)がビックリするような発言をしても落ち着いていて、諭すといいますか……“ガツっ”と受け止めるんじゃなくて“ポン”と柔らかい感じで切り返していく。そんなテンポ感が樹里と中谷さん(達也)の間にはあると思います」