1996年8月、ミュージックシーンに登場した4人組ダンス&ボーカルグループ「SPEED」。平均年齢13.5歳、メンバー全員が沖縄出身の小・中学生という少女たちから発せられたパッションは瞬く間に日本中を席巻した。当時、メンバー最年少でメインボーカルを務めた島袋寛子は現在もシンガーとしてはもちろん、最近では俳優という新しいステージでの表現にも挑戦している。そんな島袋さんのデビューから30年弱という時間の中で体験したTHE CHANGEについて訊いてみた──。【第1回/全4回】

島袋寛子 撮影/有坂政晴 スタイリスト/鈴木由里香

「オファーをいただいた時はシンプルに驚きました」

 90年代にSPEEDの最年少メンバーとして活躍し、現在はソロアーティストとして活動する島袋寛子さん。近年は俳優としても活躍しており、現在放送中のドラマ『対岸の家事~これが、私の生きる道!~』(TBS系)に出演中だ。昨秋はドラマ『放課後カルテ』(日本テレビ系)にも出演されていたがーー。

「『放課後カルテ』は2話のみの出演でした。ドラマ全編を通しての役を演じるのは今回が初めてなんです」

『対岸の家事~これが、私の生きる道!~』は朱野帰子さんが書かれた原作小説のドラマ化で、2歳の娘の育児と家事に奮闘する専業主婦・詩穂(多部未華子)を主人公に、”家事“をテーマにした新たなお仕事ドラマである。

「原作を読ませていただきました。知らず知らずのうちに涙が出てきました。子育ての経験はないですが、登場人物たちの感情の動きに考えさせられたり、共感したり、色々と感じながら夢中になって読みました」