松平健さんの『マツケンサンバⅡ』を作曲、『身毒丸』、『ハムレット』など、数多くの舞台音楽に携わられた宮川彬良さん。6月には音楽・演奏を担当する舞台『ナツユメ』が上演される。また、『マツケンサンバⅡ』の愛される理由や、“アキラさん”として出演したNHK教育テレビ(Eテレ)の『クインテット』で抱いた思いなど、じっくりと語っていただいた。

シェイクスピアとAIがクロスする舞台『ナツユメ』。言わずと知れた名作『夏の夜の夢』を原作に、脚本・演出の木村龍之介さんと、音楽を担当する宮川さんがタッグを組み、これまでにない世界を生み出す。
「AIは、僕にとって、まだ“我がこと”としては捉えていないんだけど、世代の違う木村龍之介くんは、やっぱり捉え方が違って、AIをどう利用するかという目先の次元ではなく、つまり“AIのみんなも一緒に楽しもうよ”という感覚のようで。歴史的に見て植物から動物、そして人間ときたら、やはりその次にはAIだろうし、これらは全部繋がっているんじゃないかという、そんな宇宙的ともいえるような視点らしいんですよね。だからそう言われちゃうと、共感できるというか。僕にはそこまでの実感はまだないんですけど、これは面白いぞ、と(笑)」