今回登場してくれたのは、女優に歌手とマルチに活躍する大西結花さん。デビュー40周年を迎えた今の心境から、『スケバン刑事』の撮影秘話まで、とことん語り尽くしてもらいました。【第1回/全2回】

大西結花 撮影/小島愛子

ーー今年、歌手デビュー40周年です! 昨年は『スケバン刑事3 少女忍法帖伝奇』(フジテレビ系)の浅香唯さん、中村由真さんと37年ぶりにテレビで生歌も披露。メモリアル続きです。

「最初は“え! 大丈夫!? 緊張して歌えなかったら、どうしよう!”と驚きました(笑)。でも3人でずっと仲良くしてきたし去年はコンサートもしたし、お互いに心強さを感じて乗り切りました。昔の映像を見ながら振付を思い出して“あれ? 左足が前?”“いやいや右足”と、必死に練習しました」

ーーデビュー前はアイドル歌手志望だったんですよね。

「はい。お姫様のような、ふわふわドレスが着たくって。それなのに、デビュー曲の『アラベスク・ロマネスク』は、全然違う雰囲気。“私がなりたかったアイドルは、これじゃないの!”という感じでした(笑)」

ーー確かに、かっこいいイメージで、曲調はマイナーコードですよね。

「私としては、B面の『春のコサージュ』がA面になってほしかったんですが、2、3曲目もクール路線で、理想像からは、どんどん遠のきました」

ーー2曲目は『反抗期』、ツッパリ路線ですね。

「そう! かわいいドレスを着るわけがない(笑)。でもプロの方が、この路線でと言っているからと自分を納得させて仕事しました。
 当時、出ていたドラマ『家族ジャングル』(日本テレビ系)では、引きずるほど長いスカートを履き、しょっちゅうチェーンを振り回して1人対5人で喧嘩するような女の子役。“私は聖子ちゃんの『青い珊瑚礁』みたいな曲は歌えないんだなあ”って(笑)」

ーー中山美穂さんが著書で「大西さんは迫力がある」と書いていたとか。プライベートでは、ローラー族が好きだったんですよね。

「そう! ポニーテールに大きなリボンにふわふわスカートで、休日の歩行者天国で、お姉さんたちが踊っているのを見て憧れていたんです」