18歳の時、哀川翔との出会いから、路上パフォーマンス集団『劇男一世風靡』に参加した中野英雄さん。最近では俳優・仲野太賀の父としても有名な彼のTHE CHANGEとはーー。【第2回/全2回】

『一世風靡』ではバラエティで活躍している勝俣州和も一緒でした。彼は僕と年齢は同じですが、僕のほうが先に入っていたので、立場としては僕のほうが先輩。ただ、現在の収入で考えれば、勝俣が『一世風靡』から一番出世をして活躍していることになりますので、彼と食事をすることがあれば、全部おごってもらっています。彼がバラエティ番組で、僕の話に尾ひれをつけて、面白おかしく話しているのを見ると、ちょっと事実とは違うなと思っても、「そうだったね……」って、話を合わせます。だって、ご飯をおごってもらっているわけですから(笑)。僕も『一世風靡』のエピソードを話すときには、勝俣に合わせて少しオーバーに語らないといけないので、大変ですよ(笑)。
そして『一世風靡』での活動を経て、ドラマ『愛という名のもとに』(フジテレビ系)で、チョロという役を務め、鈴木保奈美さん、唐沢寿明さんらと共演をさせていただきました。このドラマがきっかけとなって、俳優としての活動を本格的にスタートすることになります。
唐沢さんと保奈美さんとは今年33年ぶりにドラマで共演しました。特に保奈美さんと会うのは、『愛という名のもとに』の打ち上げ以来だったんです。当日は、「今日、保奈美さんと会える。なんて挨拶をしようかな」って、ドキドキしながら、スタジオに入りました。33年ぶりに会った保奈美さんは、変わることなく本当にまぶしかった。ただ、そうやって感激をしていたのは、僕だけだったみたいで、保奈美さんは、すごくさっぱりと、「あら、英ちゃん」という感じ。
「いやいやいや、あの33年前の六本木の打ち上げから会ってないんだよ、懐かしいよね」って言っても、「そうだっけ?」と、あくまで冷静でした。ただ、僕の撮影シーンが終わると、保奈美さんは僕にハグをしてくれて、「英ちゃん、またね」って声を掛けてくれたんです。もう、めちゃくちゃうれしかった。そうだよ、それがほしかったよって、しびれましたね(笑)。