業界に残っていられるのは『必殺』のおかげ
「マネージャーは付けるなと。それで初めて電車の乗り方も知ったし、人としての大切な色々なことを教わりました。共演の方にもすごく可愛がってもらいました。藤田さんはお父さんみたいで、色んな所に連れて行ってもらいましたね。(秀役の)三田村邦彦さんは兄貴みたいな人で芝居について多くのことを教えていただきました。(勇次役の)中条きよしさんから教えていただいたのは遊びばっかり(笑)。僕が今もこの業界に残っていられるのは『必殺』のおかげといっても過言ではないです。事務所を退所したのは『必殺』出演中のことでしたが、僕が出演するまで事務所で京都(撮影所)に行っていた人って誰もいなかったんです。そういう意味では、僕が懸け橋になったのかなと思います」
俳優として地道な活動を続けていたひかるさんだったが、30歳の頃に俳優以外の新しい仕事に携わることになった──。
(つづく)
ひかる一平(ひかる・いっぺい)
1964年5月11日、東京都生まれ。O型。1980年、ドラマ『3年B組金八先生』第2シリーズで俳優デビュー。翌年には『青空オンリー・ユー』で歌手デビューを果たす。以降、『必殺仕事人』シリーズ(Ⅲ~Ⅳ)、NHK大河『武田信玄』(88年)、『水戸黄門』シリーズなどのドラマや、『必殺!THE HISSATSU』(81年)、『胸騒ぎの放課後』(82年)などの映画に出演。現在は俳優業と一線を画し、芸能プロダクション「株式会社スカイアイ・プロデュース」の代表取締役社長と東邦音楽大学講師を務めている。
映画『還暦高校生』
出演:ひかる一平 直江喜一 石田泰誠 戸苅ニコル沙羅 森井信好 長谷摩美 笑福亭鶴光 古谷敏
脚本:小野峻志 河崎実
監督:河崎実
6月27日(金)より東京・池袋HUMAXシネマズ、ヒューマントラストシネマ渋谷 ほか全国ロードショー
配給:株式会社フリック
(c)ロングキャニオン2025
公式サイト: https://kanreki-movie.com/