「京都に限らずどこの地方でもありますよね」
――もともとご縁があったんですね! 今回の女将さん、室井さんの巧みさが光ってました。
「京ことばが大丈夫なのか不安ですけどね。先生にも教わりましたが、同じ京ことばでもセリフによってイントネーションが変わってきたりするし。現場で確認してもらいながらやっていました」
――本作では観光地としての“表の顔”の京都ではなく、内側に入り込んでいく感じがありました。「本音と建前」については怖い部分もありますよね。
「でもそういうのって、京都に限らずどこの地方でもありますよね。その地方の昔からのしきたりとか。おそらく映画を観る皆さんのなかでも、お姑さんから“ここではこういう風にしないと”と言われて、嫌だったんだけど、いま自分がその立場になったら“同じことをヨメにやってますわ”みたいな人もいるのでは? そうした、誰にでも分かるようなちょっとした表と裏の顔の、さりげない出し方が大事だなと思っていました。」
