朝ドラ『虎に翼』主演・伊藤沙莉とのシーンで受けた刺激

 その後、昨年の連続テレビ小説虎に翼』(NHK)では、主人公・寅子(伊藤沙莉)と結婚する星航一(岡田将生)の長女・星のどか役で出演し注目を集めた。この現場でも座長の伊藤との芝居で、忘れがたい経験をした。

「伊藤さんの寅子と岡田さんの航一の前で、のどかが本心をぶちまけて泣くシーンがあったのですが、本番になったらお芝居ではなく、本心から涙が止まらなくなったんです。泣こうと思って泣くのではなく、気づいたら泣いていた、という状況を初めて体験して。相手の本心にまで影響を与えられる伊藤さんのお芝居って、すごいなと実感しました。そこまで人の心を動かせるって、カッコいいなと憧れましたね」

 そして今年、『コールミー・バイ・ノーネーム』『シンデレラ クロゼット』と、たて続けに連続ドラマ主演を射止める。特に、『コールミー・バイ・ノーネーム』での経験が大きかったという。

(つづく)

尾碕真花(おさき・いちか)
2000年12月2日生まれ、高知県出身。2012年に第13回全日本国民的美少女コンテストで審査員特別賞を受賞。2016年に俳優デビュー。2019年にスーパー戦隊シリーズ『騎士竜戦隊リュウソウジャー』のヒロイン・アスナに抜てきされ、同シリーズで3作映画に出演。2022年にはNHK大河ドラマ鎌倉殿の13人』に出演し、2024年に連続テレビ小説『虎に翼』(NHK)に出演。2025年は『コールミー・バイ・ノーネーム』(MBS)で連続ドラマ初主演を経験し、3月にもドラマ『介護スナック ベルサイユ』(東海テレビ・フジテレビ)で主演