目指すはNHK紅白歌合戦

ーー『紅白歌合戦』(NHK)を目指しているんですね。

「そうですね。行ける可能性もあるんじゃないかな、という気はしています」

ーー純烈は紅白常連ですが、ならではの出場メソッドがあるんですか?

「僕が膝を打ったのは、“まず『歌コン』(NHK)から攻めよ”という」

ーー現実的なアドバイスですね。

「すごく現実的です。もちろんそこに至るまでに厳しい道のりがあると思いますが、"まずは『うたコン』なのか! へー!”と思って。『うたコン』は昔からよく観ていたし、家族も好きだったんです。僕の好きな歌手が出ていたら、家族から“出てるよ!”と情報共有されるくらい馴染みのある番組です」

ーーいまはそこに向け、アプローチをしているんですね。

「そうですね。ただややこしいのが、お笑いとは別に音楽をやっているので、そっちも頑張りたいんです。だから、お笑いでだんだん音楽に浸食していくと、あとで自分の首を締めることになるのかな……」

 友田さんは早稲田大学在学中の2022年から楽曲をリリースしている。お笑いとは打って変わった真っ当な楽曲であり、お笑いと同時進行で本格的な音楽活動を目指しているという。

「不安はありますが、でも、コントで曲を出せたというのは大きな成果かなと思います」

 今回リリースした『辛い食べ物節』は、「辛い食べ物が嫌い」にまつわるエピソードを風間和彦が哀愁たっぷりに歌い上げる。作詞は友田さん。自身も辛い食べ物が苦手なのかというと「大好き」だと話す。

「ただ、僕は好きではあるけどそこまで得意ではない、というタイプなんです。いろいろなタイプがいるな、というところから着想を得たので、必ずしもすべてがファンタジーのネタではない気がします」

 作曲を担当した清水遊さんは、以前からネタや楽曲の作曲を担当している友田さんの幼馴染だ。「彼に頼りきり。週1くらいで彼の家に行ってなにかしらの作業をしている」そうだ。

「いつも、コントの内容が決まってからお願いしにいくときもあるし、“今回はミュージカル調にしたい”とかあらかじめ曲調を伝えて作ってもらうときもあります。今回の場合は完全に中身先行で、演歌……というよりも、歌謡曲ではあるんですが、“演歌にしたい”とお願いしたんです。ネットで言われたんです。"これ、演歌じゃねえだろう。歌謡曲だろう”って。ちゃんと細かく指摘されました。厳密には歌謡曲だとは思いますが、“いやまあ……わかってくれよ”という感じです(笑)」