「“区別されない、差別されない”という意味を感じて」
──タイトルの『水平線』ですが、どのような気持ちで付けられたのでしょうか?
「このタイトルには、いろいろな意味を込めました。まずは、撮影で訪れたタイの離島から見た水平線が、本当にきれいだったんですね。何も遮るものがなくて、どこまでも開けていて。白い砂浜に夕焼けが反射する光景も美しくて、海と空の境目がないように見えました。なんにも隠れてない、すべてを見通せる風景に、ふと“区別されない、差別されない”という意味を感じて、ハッとしたんです。
それに私、back numberの『水平線』という曲が大好きで(笑)。いろいろな意味が込められた、すごくいいタイトルになったなと思っています」
──その美しい光景の中で、何か心境の変化などはあったのでしょうか?
「はい。“楽しいって思えることが、まだ私にもあったんだな”って。昨年10月に、個人で仕事を始めると宣言してから、“自分は何をしたら楽しいんだろう?”ということを探すのが、私の中のテーマでした。この写真集の撮影で、スタッフの皆さんと何日も一緒に過ごして絆が深まっていく中で、“もう一度、こうして社会とつながれて幸せだな”と、心がじんわりと温かくなるのを感じたんです。その瞬間の気持ちが、何よりも嬉しかったですね」
写真集の撮影を通じて、“もう一度、社会とつながれて幸せだな”と感じたという渡邊さん。そんな彼女には今、“使命”があるという。
渡邊渚(わたなべ・なぎさ)
1997年4月13日生まれ。新潟県出身。2020年、フジテレビにアナウンサーとして入社。2024年3月末に退社し、以降はフリーランスとしてエッセイ執筆やモデル業、バレーボール関連のMCやメンタルヘルスにまつわる講演など、さまざまな分野で活躍している。フォトエッセイ『透明を満たす』(講談社)、写真集『水平線』(集英社)が発売中。【起業家1年生渡邊渚とREALな社長 - モデルプレス×REAL VALUE】YouTube「REAL VALUE」公式アカウントで配信中!