改めて『光る君へ』の作品を通して“いま”感じていること

『源氏物語』の中でも、光源氏の年上の恋人である六条御息所が、嫉妬のあまり生き霊となって、正妻の葵の上を苦しめる。

「そういう世界に生きていた人たちがわたしたちの祖先で、血がつながっていることに改めて気づいたし、日本の歴史の深いところをもっともっと知りたいと思うようになりました」

吉高由里子 撮影/北浦敦子 ヘアメイク/RYO(TRON)スタイリスト/有本祐輔(7回の裏)

 まひろ、紫式部として平安時代を生きながら、一方では“ひとりごと”本を作っていた、2024年。バランスをとるのが難しいと感じることはなかったのだろうか?

「わたしが“座長として作品を引っ張っていかなくちゃ!”というタイプだったら難しかったかもしれませんが、幸いにもそういうタイプじゃなかったので(笑)。 それに、『光る君へ』ではパープルちゃんとして膨大なセリフと格闘していたので、自分の言葉をアウトプットするって、すごく楽! と逆に、バランスがとりやすかった気がします」

 書籍『しらふ』の「残」の項では、『光る君へ』がクランクアップした直後の気持ちも記されていて、1年間楽しませていただいたひとりとして、彼女が紫式部を演じてくれたことに、改めて感謝したくなった。

(つづく)

よしたか・ゆりこ
1988年7月22日生まれ。東京都出身。2006年に映画『紀子の食卓』でスクリーンデビューし、第28回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。08年に映画『蛇にピアス』で主演を務め、日本アカデミー賞新人俳優賞、ブルーリボン賞新人賞などを受賞。これまでの主な出演作は、映画『婚前特急』(2011)『僕等がいた』(2012)『横道世之介』(2013)『ユリゴコロ』(2017)『きみの瞳が問いかけている』(2020)、ドラマ・連続テレビ小説『花子とアン』(NHK)『東京タラレバ娘』『正義のセ』(日本テレビ系)『わたし、定時で帰ります。』(TBS系)『知らなくていいコト』(日本テレビ系)『最愛』(TBS系)『星降る夜に』(テレビ朝日系)、大河ドラマ『光る君へ』(NHK)、舞台『レディエント・バーミン』(2016)『クランク・イン!』(2022)など。
ヘアメイク:RYO(TRON)
スタイリスト:有本祐輔(7回の裏)
取材協力:ニュージーランド政府観光局、ニュージーランド航空
ドレス:¥41,800 Velnica /ヴェルニカ(Velnica Room /ヴェルニカ ルーム)/03-6323-9908
パンプス:スタイリスト私物
ピアス:¥30,000 LORO / ロロ(l'oro株式会社 / ロロカブシキガイシャ)/03-6380-6859
ネックレス:¥26,950 DAUGHTERS JEWELRY / ⁡ドーターズジュエリー/(DAUGHTERS JEWELRY PR)/080-8701-0094
リング(左手):¥18,700 e.m. / イー・エム(e.m. 青山店 / イー・エム アオヤマ)/03-6712-6797
リング(右手):¥38,000 ブランイリス(ブランイリス トーキョー)/03-6434-0210

書籍『しらふ』
発売日:2025年7月22日(火)

【通常版】
価格:2,420円(税込)
仕様:A5判・ソフトカバー・4色+1色 計202ページ
発行:株式会社ワニブックス

【初回限定版】
価格:6,980円(税込)
仕様:B5変形判BOXケース入り仕様/A5判・ソフトカバー・4色+1色 計202ページ
発行:株式会社ワニブックス
自身完全プロデュースのオリジナルTシャツ付きも限定発売!

吉高由里子「しらふ」特設サイト:https://www.wani.co.jp/special/yoshitaka-shirafu