どんなときも、自然体。柔らかく、強く、正直で、愛らしい。吉高由里子の魅力を語ろうとすると、さまざまな言葉が浮かんでくるが、彼女自身が言葉からイメージした“ひとりごと”が1冊の本になった。吉高由里子のTHE CHANGEとは──。【第2回/全3回】

吉高由里子 撮影/北浦敦子 ヘアメイク/RYO(TRON)スタイリスト/有本祐輔(7回の裏)

 『赤毛のアン』の翻訳者・村岡花子をモデルにした、NHK連続テレビ小説花子とアン』、明治から大正時代を生きた女性解放運動家で作家の伊藤野枝を演じたドラマ『風よ あらしよ』など、これまでも実在の人物を演じてきたが、24年の大河ドラマ光る君へ』で『源氏物語』の作者・紫式部を演じたことは、吉高由里子にTHE CHANGEをもたらしたのだろうか?

「実在の方を演じるのは、覚悟がいりますね」

──それは、本人に対してのリスペクトだとか、そういうことで?

「そうです、そうです。なんだろうな、その人の魂がこの世に生きていたわけだから、わたし自身の思いだけで演じるわけにはいかない、というか」