子供の頃に想像していたよりも「少年のまま」な、いまの自分

 小さいころに思い描いていた未来と比べて“想像していたよりも、現在の自分は少年だな”というのが正直なところ。まだ『ポケモン』も『仮面ライダー』も好きなまま。好きなものは変わっていないし、周りのいろいろな人からも「小学生のまま」だと言われます。この連載で幼少期から振り返らせてもらっているけど、自分って根本的には変わってないんだなって、改めて思いました(笑)。

 いまこうして俳優として仕事をしているけど、明確に、この時期から目指してた! という記憶はあまりなくて。ただ、先日、中学校の卒業アルバムを見たら、将来の夢を書く欄に「歌舞伎をやりたい」と書いてあったんですよね。実際に歌舞伎を見に行ったこともないし、自分でもなぜそう書いたのか覚えてないけど(笑)、そのころから“表現すること”に憧れがあったのかもしれないなぁって思いました。

 そうだ! 大人になって変わったことといえば、お金を使えること!  いまはお金を使って、小学生のころにやりたかったことを実現しているっていう感覚もありますね。

 例えばファンのみなさんとのイベントで「徳川家康になりたい!」と言えば、ちゃんとカツラのフィッテングをして、衣装を用意してもらって。自分で段ボール工作をして馬を作って。『どうする家康』のオープニング曲を流しながら、馬にまたがり、カツラをかぶり、家康の姿になったぼくが登場する。

 こんなふうにやりたいことに対して、ちゃんと大人の、プロの力を借りることができるようになった。相当なクオリティで真面目にふざけることができるって、最高じゃないですか?  それが大人になったぼくのいちばんの変化というか、言ってしまえば成長というか(笑)。

 ぼくがやりたいと言ったことを面白がってくれるスタッフさん、そしてファンのみなさんがいるからこそ実現できることばかりなんです。

 ちょっとね、スタッフさんにぼくが「○○をやりたい!」って言うと、一瞬場がシーンとなることもありますけど(笑)。「なるほど、わかりました」とふた言目には、ぼくの意図を汲んでくれるスタッフさんがいてくださるありがたさを、日々感じています!

カブトムシ?な永田さん ※本人提供