唯一無二のファンタジックかつ不穏なキャラクターのコントで、観る者の心を掴んで離さない空気階段。2021年に『キングオブコント』王者に輝いた表現力・演技力は、数多くのドラマ出演でも折り紙つきだが、活躍の幅は広がるばかりで、8月公開の映画『しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦~とべとべ手巻き寿司~』では、初の声優も務めている。第6回単独公演「無修正」ツアー中、多忙な2人に聞いた「THE CHANGE」とはーー。

空気階段(左・鈴木もぐら、水川かたまり) 撮影/三浦龍司

 現在、お笑い番組はもちろんのこと、ドラマでの活躍もめざましい空気階段の2人。大ヒット公開中の映画『しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦ーとべとべ手巻き寿司ー』では主要キャラの声優を務めているが、声優は今回が初めてで、オファー自体もドッキリだと思っていたという。

ーーお話を聞いたときは、どんなお気持ちでしたか?

もぐら「“これはドッキリだな”と確信しましたよね」

ーー数々のご経験がありますもんね。

もぐら「どこまでやるんですかコレ? っていう」

かたまり「もうちょっと、フェイクを入れてほしいと思っていましたよね」

もぐら「だって“クレヨンしんちゃんの声優に選ばれました”っていうのはねえ、それはさすがにないだろう、っていうのがありますから」

 最後までドッキリの疑いを持ち続けていたという2人だが、かねてから『クレヨンしんちゃん』には慣れ親しんでいたという。

かたまり「僕は『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』(96年)が大好きで、自宅待機の時期に頻繁に観ていましたし、3年に1度くらいのペースで見返してます。公開当初に観て、やたら心に残ったんですよね。子どもの頃によく観て、大人になってDVDを借りて観て、そこから定期的に観ています」

もぐら「僕は、自分の家にペンギンの人形があったんですけど、腹パンしてましたね」

ーーあ、ネネちゃんのママがうさぎの人形を腹パンするように(笑)。

もぐら「ネネちゃんのママに想いを重ねる感じでね、腹パンしていました」