モデル事務所へ履歴書「どうせ友達作るなら、かっこよくて、きれいな人がいいやろ」

「考えた結果、習い事すればいいやんって。若い人が集まりそうな教室を探そうと思って、公衆電話にあるタウンページをめくって探したんです。でも調べながら、“月謝払って友達作るって間違ってへんか? なんかイヤやな。これ違うな”って思って。

 で、まあ、僕は背が高かったから学生時代から友達に“モデルとかやったらええねん”と言われていたことを思い出して。僕自身はまったく興味がなかったけど“そういえば”と。“モデル事務所に入れば友達できるかも。どうせ友達作るなら、かっこよくて、きれいな人がいいやろ”と、不純な動機ですけど、タウンページでモデル事務所を探したら、仙台に3、4社あったんですよ」

 小田井さんはそのうちのひとつにその場ですぐに電話して、履歴書を送った。無事にモデルの友達ができ、当初の目的も果たした。「会社員やから、時間を守るし、遅刻もしないし、礼儀正しくて、クライアントからクレームがこない」ことでモデル・小田井涼平は引く手あまたとなった。

「それで本業より忙しくなってきたんです。それまでは有給を使ったり、土日だけモデル仕事を入れていたんですけど、追いつかなくなってきて。午前中に”営業に行ってきます”と会社を出てモデルの現場に行く、みたいなことをやっていたら、ちょっとやりすぎてバレたんですよ」