衣装合わせの時に「特攻服」を自ら提案
ーーレディースのヘッド役ということで、ピンクの特攻服に身を包んでいます。
「特注で着心地もすごくいいんですよ。プライベートではピンク色の服をたくさん持っているので、“これも欲しい”って思いながら毎日着ていましたね(笑)」
ーーやっぱり特攻服を着ると、気分も変わりますか。
「少し変わりました。レディースのみんなは自然とヤンキー座りになっていましたし(笑)。歩き方も大股で、ちょっとガニ股で歩きたくなったりとか。ふだん、バイクにまたがって“○○じゃねぇぞっ!”なんて強い言葉を口にすることもないので、演じるのが新鮮で楽しかったです」
ーー岸優太さんが演じる主人公・勝太とのデートシーンは3回ありました。
「1回目は色気で誘うように丈の短いワンピースで、2回目は真逆の清楚系お嬢様っぽい感じ。そして、3回目は特攻服を着ているんですけど、台本では最初、普通の服だったんです。衣装合わせのときに“特攻服が一番レイナらしい”って相談したら、それを採用してもらいました」
ーーレディース役ということで、アクションシーンもありましたね。
「敵の天王会に拉致されて、そこから逃げるときのアクションは当初、なかったんです。でも、アクション部の方が、私が最近、いろんな作品でアクションをやっていることを知って、シーンを追加してくださったんです」
ーーその場で言って、追加されたんですか⁉
「違います(笑)。クランクインの1か月前には伝えられていたので、私もアクション練習に、ちょっと参加させてもらいました」
『全裸監督』は転機となった作品
ーーアクションといえば、2021年に出演したドラマ『全裸監督season2』(Netflixオリジナル)でのラブシーン。「アクションシーンみたいだった」と振り返っていましたね。
「はい(笑)。センシティブなシーンも多かったんですが、私的には、いつも通りの撮影って感じだったんです。初めて体を重ね合わせるラブシーンも、“間違えないようにしなきゃ”ってことで頭がいっぱいで、恥ずかしいと思う余裕もありませんでした」
ーー海外配信もされたので、反響も大きかったのでは?
「そうですね。応援してくれる海外の方も増えたので、“大きな作品だったんだ”って、強く実感しました。俳優人生の中で、すごく転機になった作品だったかなと思います」
ーーそんな恒松さんは、実は、この仕事を始めて、もう18年目になるとか。
「2005年から始めたので、そうなりますね。でも、子どもの頃はあまり仕事をしていなかったので、カウントしていいのか……(笑)。長く続けてこられたのは、やっぱり、お芝居が好きっていう気持ちが大きかったからだと思います」
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さまざまな役に挑戦し続ける恒松さん。『全裸監督season2』は大きな転機となる作品、まさに「THE CHANGE」だった。8月25日公開予定の映画『Gメン』ではどんな演技を見せてくれるのだろうか。今後の活躍から目が離せない。
恒松祐里(つねまつ・ゆり)
1998年10月9日、東京都生まれ。2005年にドラマ『瑠璃の島』で子役デビュー。09年に『キラー・ヴァージンロード』で映画デビューを果たす。その後、NHK朝ドラ『まれ』、NHK大河ドラマ『真田丸』などに出演。19年に公開された映画『凪待ち』の演技で「おおさかシネマフェスティバル2020新人女優賞」受賞。21年、Netflixオリジナルドラマ『全裸監督season2』でニューヒロイン・乃木真梨子役の体当たり演技で注目を集めた。