日本のトップを走るアナウンサー・古舘伊知郎。現在は司会者としても活躍する傍ら、自身のYouTubeチャンネル『古舘伊知郎チャンネル』で時事問題を語るなど、活動のフィールドは多岐にわたっている。昨年12月に古希(70歳)を迎えたが、その“しゃべり”は一向に衰えを見せない。年末から来年3月にかけては、ライフワークのひとつでもあるトークライブ『トーキングブルース』も敢行する。そんな古舘さんのTHE CHANGE、人生の変化とはーー。【第3回/全4回】

古舘伊知郎 撮影/河村正和

 古舘さんといえば、司会者としての腕も超一流。『夜のヒットスタジオ』(フジテレビ系)やNHK『紅白歌合戦』の司会など、音楽番組でも流れるような進行を見せてきた。数々のアーティストたちと仕事をともにする中では、生放送ならではのハプニングもあったという。

――『夜のヒットスタジオ』に、忌野清志郎さんが出られたときの回は伝説ですね。

「はい、『ザ・タイマーズ』が出たときですね」

※忌野清志郎に“よく似ている人物”というZERRY率いる覆面バンド「ザ・タイマーズ」が、1989年に出演した際、予定されていた曲ではなく、未発表曲を突然演奏しはじめ、抗議の意味でFM東京とFM仙台を名指しで罵倒し、放送禁止用語を連発した、通称「FM東京」事件。

――そうでした。清志郎さんではなく、「ザ・タイマーズ」でした。

「生放送でZERRYさんは放送禁止用語を連発するんです。あれはいい経験をしました」