そこにいるだけで役が成立する宮沢りえの存在感
――共演者として新鮮に感じたことなどはありましたか。
「染五郎くんには、役に向かう自分なりのやり方がはっきりとあるのだと感じました。現代劇ドラマは初めてと聞きましたが、現場で役に入る方法や集中の仕方が、彼の中で出来上がっていました。現場は、過酷だったり集中しづらい状況もあると思うのですが、まったく影響されずに役に集中している姿を見て、特別な俳優だなと感じました」
©2025 Amazon Content Services LLC or its Affiliates.――さらには、宮沢りえさんが、キーパーソンといえる世界的アーティストの一之瀬留美役で登場します。宮沢さんとは過去にも共演されていますけれど、本作での印象はいかがでしたか?
「宮沢さんは、そこにいるだけで役が成立するくらい大きな存在ですが、役を常に深く掘り下げています。作品や演技というものを大きなものとして真剣に捉え、全力でぶつかっていることに毎回感動します。演技というものに、慣れることなく純粋に向かっている姿が、心から素晴らしいと思いますし、今回もとても感動しました」
『人間標本』では美しい映像も見どころ。西島さんの言う通り、幾重にも包まれ隠されていた真実を見届けると、もう一度最初から観たくなる。
(つづく)
西島秀俊(にしじま・ひでとし)
1971年生まれ。東京都出身。大学在学中より俳優活動を始め、1992年に本格デビュー。映画『ニンゲン合格』(99)、『Dolls(ドールズ)』(02)、『CUT』(11)他多数の作品で主演を務め、『ドライブ・マイ・カー』(21)ではアジア人初の全米映画批評家協会賞主演男優賞に輝いた。映画化されたドラマ「MOZU」シリーズ(14~15)、「きのう何食べた?」シリーズ(19~23)などにも出演。近年の作品に映画『首』(23)、『スオミの話をしよう』(24)、『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』(25)、ドラマ『Sunny』(24)など、国内外の作品に出演し活躍中。
作品情報
『人間標本』
原作:湊かなえ 『人間標本』(角川文庫/KADOKAWA刊)
監督:廣木隆一
美術監修・アートディレクター:清川あさみ
出演:西島秀俊、市川染五郎、宮沢りえ、伊東蒼、荒木飛羽、山中柔太朗、黒崎煌代、松本怜生、秋谷郁甫
2025年12月19日(金)よりPrime Videoで世界独占配信(全5話一挙配信)
製作:Amazon MGMスタジオ
コピーライト: ©2025 Amazon Content Services LLC or its Affiliates.
作品ページ: https://www.amazon.co.jp/dp/B0FWX9LPYQ