主役としても、バイプレイヤーとしても、物語に説得力を持たせる、目が離せなくなるほどの深甚な魅力をたたえる俳優の染谷将太さん。映画やドラマに限らず活躍の場を広げ、出演作が途切れない若き名優は、今年だけでも10本近い作品に出演。そのうちの1本である、11月21日公開の細田守監督最新作『果てしなきスカーレット』では、声優を務めた。そんな八面六臂の活躍を続ける染谷さんに、昨年末に続いて2度目のインタビューを敢行。映画デビューは9歳という、現在33歳の染谷さんの「THE CHANGE」に迫る!(全3回/第1回)
取材場所には、複数の椅子が並んでいた。カメラマンが染谷将太さんに「そこに寝てもらえますか?」とお願いすると、「こんな感じですか?」とすぐさま意図を汲んでくれた。その様子を眺めていたスタイリストさんが、思わず漏らす。
「涅槃像みたいだな……」
ただ寝転ぶだけで森の中にいる動物たちが集まってくるような、そんな尊さや癒やしのオーラを放っている染谷さんは、現在33歳にして芸歴26年。7歳で子役として活動をはじめ、9歳のときに映画『STACY』に初出演して以降、日本を代表する俳優のひとりとして、映画をはじめ、NHK大河ドラマから配信ドラマまでジャンル問わず、さまざまな役柄を演じてきた。
そんな中、「最近ふと、役柄が変わってきた」ことに気づいたという。