デビューまで3年近く動きなし「知らぬ間にふるいにかけられてイケメンバンドが選ばれたんだなと」
現在、俳優としても活動する山村隆太がボーカルを務めるflumpoolは、2008年10月に『花になれ』でデビュー。瞬く間に人気者となり、翌2009年には『第60回NHK紅白歌合戦』にも出場した。
そうした彼らの華やかな活動を横目に、高橋優は何を思っていたのだろう……。
「上京したときは、お互い同じような境遇だったはずなのに、先にデビューした彼らは、サザンオールスターズやMr.Childrenよりも早いペースでホールツアーを決めたりしていました。
でも、僕は2010年にデビューするまで3年近く、なんの動きもなかったんです。こんなことを言うと隆太に怒られるんですが、知らぬ間にふるいにかけられてイケメンバンドが選ばれたんだなと僕は思いました。彼らからすると、それがコンプレックスだったそうですから、何が良いかは分かりませんよね。彼にも彼の葛藤があっただろうし、それを互いに理解できる。だからこそ今では、ごはんを食べに行ったりする、とても大切な友人です」
よく「隣の芝生は青く見える」というが、異なる個性や才能を持つアーティスト同士が、己にはない魅力を持つ相手を、それぞれまぶしく感じていたのかもしれない。
とはいえ、デビューを夢見て上京し、誰も身寄りのいない東京で、ただ、3年が過ぎてしまうだけの日々は、想像以上にきつかったはずだ。