俯瞰で考えて「僕がそこにいるっていうのは、面白いだろうな」

 火が付くかどうかは吉田さんの中で常に意識している大事な感覚だという。

「もちろん作品によるんですけど、例えば来年の新歌舞伎座で藤山直美さんと高畑淳子さんとご一緒するお話を聞いたときに、なんか“ボッ”と大きくなるものがありました(『おだまり、お辰!』2026年5月上演予定)。

 そういうふうに感じるのは、どこか客観的に自分を見るところがあるからだと思うんですよね。僕がそこにいるっていうのは、面白いだろうな、って俯瞰から見て思っちゃう。そうすると“やろう”と」

吉田栄作 撮影/有坂政晴

 舞台、ドラマ、映画、それぞれで演じる役の幅も広い。吉田栄作像はさらに「CHANGE」していくのかもしれない。

「そのチャレンジ精神がないと、これからもまだ続く表現の旅をする上で、つまんなくなっちゃうと思うんですよね。これは、僕を育ててくださったワタナベエンターテインメント代表取締役の渡辺ミキさんが、僕に強く言ってくれた言葉なんですけど、“自分の得意なところで勝負してるようじゃ役者なんて絶対デカくならないからね”と。この言葉は僕はずっと忘れない言葉ですし、それを言ってくださったミキさんには本当に感謝しかありませんね」