いまや日本を代表する名優の一人となった松山ケンイチ。映画『デスノート』シリーズでのブレイクから、大河ドラマ『平清盛』(NHK)での主演、近年の大河『どうする家康』、連続テレビ小説『虎に翼』といった話題作に至るまで、常に第一線で活躍を続けている。近年は俳優業に加え、YouTubeやXといったSNSでも積極的に発信し、プライベートでは東京と地方の二拠点生活を送るなど、その活動は多岐にわたる。2026年1月6日から放送されているドラマ『テミスの不確かな法廷』(NHK総合 毎週夜10時)では、ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)の特性を持つ裁判官という難役に挑戦。多彩な役柄を演じ、数々の作品で活躍を続けてきた松山にとっての「CHANGE」とは──。【第1回/全4回】

松山ケンイチ 撮影/有坂政晴 ヘアメイク/勇見勝彦

 映画『デスノート』シリーズから大河ドラマ『平清盛』まで、自由かつ柔軟に役を演じてきた松山ケンイチ。演技はもちろん、容姿に至るまで自在に変化させるその姿から、「憑依型俳優」「カメレオン俳優」と称されている。

 最新作となるドラマ『テミスの不確かな法廷』で松山が演じているのは、前橋地裁第一支部に異動してきた任官7年目の裁判官・安堂清春。難解な事件を公正に裁き、真実を導き出していくヒューマン法廷ミステリーである。安堂は幼少期にASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)の診断を受け、その特性と向き合いながら、仕事にまい進しつつ、社会に溶け込もうと奮闘する日々を送っている。