女優・尾野真千子は、河瀬直美監督に見出され、14歳で映画『萌の朱雀』主演を務めた。その後06年のNHK連続テレビ小説『芋たこなんきん』、08年の映画『クライマーズ・ハイ』、09年のドラマ『火の魚』を経て11年に朝ドラ『カーネーション』でヒロインの座を射止めた。その天衣無縫な姿で数多くのドラマファンから支持を得ている尾野さんにとって重要な変化、「THE CHANGE」は何だったのだろうか?
【第2回/全4回】
「女優・尾野真千子」といえば、11年の朝ドラ『カーネーション』の印象が強烈だろうが、実は尾野さんの朝ドラ初出演は07年『芋たこなんきん』。舞台を中心に活動する藤山直美さんがヒロイン・花岡町子を務め、小説家の田辺聖子氏の半生をモデルに再構成した作品だ。
朝ドラ初出演について、尾野さんは「そうですね。あの時はまだ現場に行くたびにビクビクしてたんですけど……」と話す。
『芋たこなんきん』は、藤山さん演じる現在の町子パートと、幼少期を子役が演じる過去の町子パートに分かれている。尾野さんは、過去パートで、町子から見て未婚の若い叔母である花岡昌江を演じていた。
「あの時出演していたのは、過去の部だったわけです。そしたら、共演者の方々がすごく一丸となっていて、チームワークがすごく良かったんですよ。
だからいまだにそのグループとは連絡を取り合って、誰かが舞台出るって言ったらみんなで見に行ったり、ご飯食べに行ったりとか、そういうことをするような『芋たこ会』っていうのがあって。そういうことをするぐらい、『芋たこなんきん』は本当に周りの方々がよかった」