「進むまでに時間がかかってしまって……」立ち止まるなかで友人の言葉にハッとした

──ご自身に厳しくしすぎたということですね。何事にもストイックな前田さんらしいとも思いますが……。

「私の実力じゃないと考えてしまううちに、あれもこれも、仕事に自信が持てないって、口に出すようになってしまったんです。振り返ってみると、もうちょっと気合いを入れて飛び込んでみても良かったし、せめて自分を持っておけば良かったと思いましたね」

──そこから再び前に進めるようになったのには、何かきっかけがあったのでしょうか?

「実は、進むまでに時間がかかってしまって……。立ち止まるなかで、子どもを産むという経験もできたので、結果的には良かったんですけど。でも当時は、“私はこのくらいでいいか”と思ってしまっていたんです。そんなときに、“何言ってるの!”と友人に言われて。そこで目が覚めました」

前田敦子 撮影/松島豊

 前田さんを奮い立たせたのは、AKB48の衣装デザイナーを務めていた茅野しのぶ氏(※)の存在だった。

※株式会社オサレカンパニー取締役・クリエイティブディレクター

「“もったいない! 前田敦子なら、なんにでもなれるんだよ!”って励ましてくれたんです。それを聞いて、“私、何を言っていたんだろう”と思って一念発起。そこから独立にも踏み切れたんです」