言葉と写真をセットで考えるといい

 SNSを利用するときは、言葉と写真をセットで考えるといいと、幡野さんは語った。 

「写真って面白くて、日本人が撮る写真と、アメリカ人が撮る写真は全然違います。イギリス、フランス、ドイツ、中国、それに、タイやマレーシアなどの東南アジアだって、その国の人々の独自の写真の撮り方というものがある。なので、他の国の写真を参考にするといい刺激になると思います。

 実は、写真って伝わる情報が少ないんです。写真家の僕だって、誰かの写真展に行って、よくわからない写真っていっぱいありますよ。その点でいうと、SNSのように、言葉と写真がセットになっているのはすごいいいと思いますね。写真だけで何かを表現するのではなくて、文章と一緒に写真を投稿してみるといいと思います」

 SNSの登場は世の写真を撮る人にとって、大きな“チェンジ”だったようだ。

幡野広志 はたの·ひろし
1983年生まれ。2004年、日本写真芸術専門学校中退。2010年から広告写真家の高崎勉氏に師事し、2011年に独立。2016年に長男が誕生。2017年に多発性骨髄腫を発病し、現在に至る。著書に『ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。』、『息子が生まれた日から、雨の日が好きになった。』(以上ポプラ社)、『だいたい人間関係で悩まされる』(幻冬舎)、『ラブレター』(ネコノス)などがある。