蜷川幸雄氏の叫びに見た本質。残酷だけど確かな「センスと才能」の真実
――そんな風にいろいろな役を演じることでビラをまき、さまざまな役を演じてこられた唐沢さんですが、今後演じてみたい役柄はありますか?
「演じてみたい役柄というのは、ある程度予算がないと生まれてこないんですよ。たとえば、ハリウッドには世界中から優秀な脚本家たちが自分の企画を持ってくる。なぜなら、その企画が通ったら大きなお金になるから。でも日本はそういうシステムではないじゃない? だから脚本家が育たない。
もっと若くていい脚本家が出てきて、それで面白いものをバンバン作れば、別に最初は低予算でもいいんです。センスがあれば作品は作れるんだから。そのセンスすらない人たちが今は多くなっちゃったよね。
昔、蜷川幸雄さんの舞台に出ていたときに、いきなり蜷川さんが稽古場で“僕たちにはお金はないけどね、センスがあるんだよ!”って叫び出したの。それを聞いて“なるほどな、センスがあればなんとかなるんだ”と思ったんです」
――そのセンスを育てるためにはどうしたらいいのでしょうか?
「センスって、持っている人は最初から持っているんだよ。
たとえば、100メートル走を簡単に10秒切ってくるような人というのは、もともと、いい筋肉で生まれてきている。それがプロの目に留まってトレーニングを受けるから、オリンピックに出られる。
同じように、歌がうまい人は最初からいい声帯で生まれてきているんだよ、残酷なことにね。演技もそうで、できる人は最初からできる。
俳優の場合、感性や人生経験とかもあるから、ただ漫然とレッスンとかを受けている人はたぶん、そんなに大成しないと思う」
センスや才能について熱く語ってくれた唐沢さん。次回は、妻・山口智子さんへの思いから大ベストセラー執筆の舞台裏、そして日本エンタメ界の今後まで、話を聞いた!
つづく
【作品情報】
映画『ミステリー・アリーナ』5月22日(金)全国公開 出演:唐沢寿明、芦田愛菜、三浦透子、鈴木伸之、トリンドル玲奈、奥野壮、宇野祥平、野間口徹、玉山鉄二/浅野ゆう子 原作:深水黎一郎「ミステリー・アリーナ」(講談社文庫刊) 監督:堤幸彦 脚本:大浦光太、髙徳宥介 主題歌:YELLOW MAGIC ORCHESTRA 「BEHIND THE MASK」(©1979 by ALFA MUSIC, INC. Licensed by ALFA MUSIC, INC. / Sony Music Labels Inc.)
配給:松竹 公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/mysteryarena-movie/
公式X:https://x.com/mysteryarena_mv
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