小島よしおは2007年、「そんなの関係ねぇ!」、「おっぱっぴー」などのギャグで大ブレイクをはたし、その2つのギャグは『ユーキャン新語・流行語大賞2007』の大賞候補60語に両方ノミネートされ、そのうち「そんなの関係ねぇ!」がトップ10を受賞するという芸人としての金字塔を打ち立てた。その後も2016年のR-1グランプリで準優勝し、2020年に開設したYouTubeチャンネル『おっぱっぴー小学校』が大反響を呼ぶなどの活躍を続けている。
そんな彼が出会い、生き方が変わることとなった変化「THE CHANGE」とはいったいなんだったのだろうか。
【第4回/全5回】

小島よしお 撮影/片岡壮太

 小島さんの「そんなの関係ねえ!」を頭の中で再生させたとき、面白さと同時にその肉体美の印象が強く残るひとも多いのではないだろうか。いまや数多いる「肉体系芸人」の中で、間違いなくその代表者の一人である小島さんは、いつ頃からどのようにしてカラダを鍛え始めたのだろうか。話を聞いてみた。

「体を鍛え始めたのは高校生の頃からです。2年生の時、当時所属していた野球部に本格的なトレーナーの人が来てくれたんですが、その時の筋トレの指導が楽しくて、そこから目覚めて今もずっと続けてますね。

 今はどっちかっていうとランニングがメインになっていて、割合的に[ランニング]6.5、[筋トレ]3.5みたいな割合ですね。30代の前半は筋トレしかしていなかったんですけど、35歳くらいからランニングを始めて、そこからはどんどんランニングの比率が上がってきてますね」

 ムキムキというよりはすっきりとした美ボディといった感じの小島さんだが、その秘密にランニングがあるような気がしてきた。始めるきっかけはどんなものだったのだろうか。

「元々は野球部の同級生のおじさんが、長野の大町アルプスマラソンっていう大会の実行員になった時に、“ちょっと走ってくれよ”って言われたことからですね。半分ゲストみたいな感じで走りにいったんですけど、20キロぐらいからもう全然走れなくなっちゃって。沿道で応援してくれる人たちの声にすら応えられなかったので、これは肉体系芸人としてあるまじきことだなと思ったんです」

 20キロまでは難なく走れたのだからすごいと思うが、小島さんの「肉体系芸人」としての矜持がそれを許さなかった。これをきっかけに、小島さんはその後マラソンイベントに度々ゲストとして呼ばれることになる。