西堀亮と滝沢秀一のマシンガンズは2023年で結成25年目。記念の年に迎えた大舞台での活躍は、多くの人の心を打った。最初にチャンスをつかみかけてから15年。辞めようと思った日もあったという西堀さんのTHE CHANGEとはなんだったのかーー。【第1回/全5回】
「あーどうも、今日はよろしくお願いします」
取材冒頭、誰に対しても変わらないのでは、と思わせる魅力的な笑顔で、西堀さんははっきりとした声であいさつしてくれた。
今年の5月に行われた、結成16年目以上の漫才師が対象の賞レース、『THE SECOND~漫才トーナメント』(フジテレビ系)でのマシンガンズの大躍進は、多くの人が知るところだろう。
準優勝したマシンガンズの人気は爆発し、アイドルやアニメキャラクターなどの“推し活”の定番・アクリルスタンドまで発売されるほどに。そんな西堀さんの、人生が変わるような重大な変化について聞いてみた。
ーーいきなりの質問ですが、西堀さんにとって「THE CHANGE」とはなんだったのでしょう。
「普通にいうと、THE SECONDですよね……でも、芸人やめようと思った時もそうかもしれませんね」
ひとつは予想通り。もうひとつは予想外の答えが返ってきた。
「ものすごく人生が変わったんですけど、THE SECONDはノった状態で始まってないんですよ。前向きな気持ちでもなく、なんですかね。開き直り。そもそも、勝手にマネージャーが応募したんで、こっちはそれまでと変わってないんですよね。いつも通り同じことやってたら、周りがいいね、って言ってくれただけなんですよね。
迎えに行ったっていうよりは、迎えに来てくれたというか……。もうちょっとくだいていうと、努力はしないけど、待ってはいたんですよね。
来るか来ないかわからないバスを、ずっと待ってた」