そういう芸風で良かったと今は思ってます

山本「ライブに友達呼んだり路上でチケット売ったりして、お笑いを知らないお客さんの前でネタやってたからね。そういう人は僕らみたいなわかりやすいネタで笑うんですけど、事務所ライブ来る人ってけっこうなお笑い好きじゃないですか。ほかにもいっぱい芸人を見てるし、ライブに出てるほかの芸人とも比較するわけです。そこでウケたり投票で1位をとれたりすると“これでいいんだ”って自信になりました」

 若手時代からつきまとってきた「器用貧乏」「わかりやすい」というイメージに対しても、今は吹っ切れている。

関「一般の人の笑いが欲しいタイプで、そこにコンプレックスも感じてきました。“自分たちの笑い”でウケてるのはそりゃかっこいいですから。でもそれに対して思い悩んでいろいろやってみても結局なかったんで、それはもうできないんだなって諦めがつきましたね」

山本「結果論ですけど、そういう芸風で良かったと今は思ってます。食レポでも旅番組でもネタ番組でもなんでもいくし、そこでスタッフさんの要望に応えるのは目の前のお客さんにウケるためになんでもやることに通じてるのかなと。尖ったことをやっていなかった分、すんなりバラエティにいけたんだと思います」

 さらにもうひとつ、長年感じていた“後ろめたさ”を払拭する出来事もあった。