185センチの大きな身体。『るろうに剣心』シリーズの相楽左之助をはじめとして、いわゆる男くさいキャラクターがよく似合う青木崇高。もともとは強く俳優を志望していたわけではなかった青木さんだが、いまは「エンターテイメント」と、俳優の可能性を強く信じていることが伝わってくる。そのTHE CHANGEとはーー。【第2回/全4回】

青木崇高 撮影/冨田望

 海外でも“ゴジ~ラ”で通じる大怪獣『ゴジラ』の誕生から70年。さらに国産の実写作品としては30本目となる記念大作『ゴジラ-1.0』に出演している青木さん。

「僕にとってもヒーローですし、言うたらあそび仲間のような存在でもあるわけで、その劇場用映画に出られるわけです。“ゴジラとは再共演です”って、半分ボケで言ってるんですけどね。初共演は5歳の時の子ども部屋だって。だから役者にとってはもちろんですが、個人的にもスーパースターとの共演みたいなところがあります」

 本作の物語は『ゴジラ』1作目の前、1940年代後半からスタート。青木さんが演じるのは、主人公の敷島浩一(神木隆之介)と戦時中に出会う海軍航空隊の整備士・橘。いわば、冒頭の“つかみ”のシーンで登場することになる。

 「そんな役、いままでもあまりなかった気がします。言うたら映画の一筆目、筆の置きどころですからね。やっているときはそんなに考えてはいなかったんですけど、実際にできあがって試写会で観たときにはちょっと緊張しました。

 “そうか、ここから始まるのか。大丈夫かな”って。もちろん、僕は監督さんやスタッフさん、みなさんが作られてきているなかでの一部分でしかないんですけど、緊張はしましたね」 

 観る側にとってもゴジラの初登場シーンは緊張の瞬間。ところが、当然ながら人間の役者は撮影では、ゴジラと一緒に演技をすることはできない。