事務所の偉い方たちが見に来る日が怖い

ーーすごくいい話ですね。

小関裕太 撮影/冨田望

「作品によってだと思うんですけど、今回の『ジャンヌ・ダルク』は史実に基づいてるということもあるし、作品が伝えたいテーマとかメッセージがたくさんある作品なので、読み解いても読み解いてもきりがない作品なんだろうなと僕は思っていて。絶対、中日に表れるでしょうね。それが、怖くもあり、楽しみですね」

ーー別な怖さ、というのはあったりしますか?

「怖さ……他が見つからないんで言っちゃうんですけど、事務所の偉い方たちが見に来る日です(笑)。

 僕は誰々が来るっていうのを、あんまり聞きたくないんです。誰が見に来てるということを、考えちゃうタイプなので、友達にしてもあんまり見に来てくれるのを知りたくない。

 後から「見たよ」というのは聞きたいんですけど、「これから見に行くよ」は聞きたくないんです。もちろん偉い方たちも沢山見に来てくださるので……何も考えずやればいいんですけど、やっぱりちょっとどこかで考えちゃう。

 おっかないですね。偉い方に限らず、見に来る人の名前を知る、っていうのがおっかないです」

 舞台に立つ人ならではの喜びと怖さを語り、小関さんはまた爽やかに笑った。

⚫︎小関裕太 こせき・ゆうた
1995年6月8日、東京都出身。身長180センチ
子役として芸能活動をスタート。
その後、ミュージカルや舞台、様々のドラマや映画に出演。
最近の出演作はドラマ「来世ではちゃんとします」、ミュージカル『四月は君の嘘』、舞台『キングダム』、23年にはドラマ「癒しのお隣さんには秘密がある」W主演、U-NEXT「賭けからはじまるサヨナラの恋」に出演。
11月27日から清原果耶主演の舞台『ジャンヌ・ダルク』でシャルル7世という大役に挑む。

⚫︎作品情報
『ジャンヌ・ダルク』
―19才で燃え尽きた命―フランスの若き救世主ジャンヌ・ダルクの知られざる真実とは―。10年の堀北真希と伊藤英明、14年の有村架純東山紀之のコンビから、9年の時を経て蘇る伝説の歴史スペクタクル。
 待望の再々演で、初舞台・清原果耶のジャンヌ・ダルクと小関裕太のシャルル7世があらたな世界を作りあげる。11月27日から12月17日まで東京・東京建物ブリリアホール、12月23日から26日まで大阪・オリックス劇場で公演。