以前は話すことがめちゃくちゃ下手だった
「僕は写真も撮っているんですが、写真展を見に行ったら、もっと考えてることや見てることも知りたくなりました、っていう方もいらっしゃる。
写真やブログに関しては、好きなことや興味のあることを表現しているだけなんですが、そこから作品や役者としての僕を好きになってくださるので、すごくうれしいなって思います」
ーーさっきからお話を聞いていて、めちゃくちゃおもしろいじゃないですか。
「本当ですか。やった。ありがとうございます」
ーー昔からそんな感じなんですか?
「いや、以前は話すことがめちゃくちゃ下手だったんです。特に学生時代はコンプレックスでした。なんで、みんなこんなに面白く話せるんだろうって。すごく苦手でした。話すのも伝えるのもまとめるのも」
ーー自分の中で、何か変わったこととかあったんですか?
「なんだろう……。ブログは、自分の考えをまとめるのに時間をかけられるので、書いて見直して削って書き直してということを、納得するまで書いて、それでようやく投稿するんですね。
インタビューの場合は、自分がその場で話したことが記事になって、後悔することもきっとこの仕事をしている方は少なからずあると思うんです。わざわざ言葉にするものじゃなかったな、とか。作品で伝えたいことを、ぜんぶ言葉にしちゃうとおもしろみがなくなってしまうなとか。想いが強いからこそ、作品を通じて感じてもらいたいことを全て言葉にしてしまったみたいな。もうちょっと儚いものであったらよかったのに、みたいな」