キングオブコント2023を史上最高得点、史上最年長で優勝したサルゴリラ。芸人人生20年と聞くと苦労人のように思えるが、彼らは「楽しさ」を忘れることはなかった。サルゴリラのルールとは? 高円寺出身の幼馴染コンビが語るTHE CHANGE――。【第2回/全3回】

サルゴリラ

サルゴリラのジャンルは気持ち悪いコント?

――お二人の「ルール」みたいなものはあるんですか?

児玉 「赤羽に対して腹が立つことはたくさんあるけど、他人だし、直せないところもあるだろうし、ある程度は諦めて付き合うことにしてます」

赤羽 「若いコンビだったら相方に“もっとこうしてほしい”と言うと思うんですけど、僕等は求めすぎないというか。ただ、トモは完璧な人間なのでムカつくことはないんですけど(笑)」

児玉 「気持ち悪っ!(笑)」

――ジューシーズ(赤羽、児玉と松橋周太呂で組んでいたトリオ)が解散すると、収入はガクッと落ちたそうですが。

児玉 「37歳からバイトを始めました。赤羽と同じテレアポの会社で働いていたら才能が開花して、社員さんから“君なら1000万円稼げる”と言われて、初めて芸人をやめようかと思いました(笑)」

赤羽 「危なっ。芸人を続けてくれてよかったよ」

――ピースの又吉さんも児玉さんの才能を買っていたんですよね。

赤羽 「1年目に出た大喜利ライブで声をかけてくれたんでしょ?」

児玉 「僕の中では調子がよかったけど、全然ウケていなかったんです。結局、1回戦で敗退して袖に戻ったら、又吉さんが“なんでやろな。面白かったけどな”と言ってくれて」

赤羽 「うれしいね」

――そこからルームシェアするまでの関係になって。

児玉 「又吉さんと(パンサー)向井と吉祥寺でよく飲んでいて、“一緒に住みたいね”という話になったんです」