ジェニーハイをきっかけにクラシックのコンサートに来るファンも

 2023年にはジェニーハイは全国ツアーも行っており、ツアーラストは東京国際フォーラムという大舞台だった。単なる「番組の企画」ではない、ファンがたくさんいる人気バンドとして地位を確立しているのだ。

「さらに言えばこうやって長く続けていくためには、メンバーを支えてくれているスタッフとの信頼関係もとても重要ですし、それがしっかり成り立っているんだな、ということをつくづく思いますね。

 実はジェニーハイの活動のおかげで私のことを多くの人たち、それも世代を超えて色々な方たちに知っていただけたので、個人として行っているクラシックのコンサートにも今はすごく広い層の方たちが来てくれているんです。それはクラシック音楽にとってもすごく大きなことだと思っていますし、大変感謝しています」

新垣隆 撮影/片岡壮太

 新垣さんが歩んできた音楽家人生は決して平坦なものではなかったかもしれない。しかし、その大きなうねりが五線譜の上で生き生きと波打ち、これからも素晴らしい音楽を奏でていくための変化「THE CHANGE」となっていくことだろう。

新垣隆(にいがき・たかし)
1970年9月1日、東京都清瀬市生まれ。桐朋学園大学音楽学部作曲科を卒業すると、同大学の音楽学部の作曲専攻にて非常勤で講師を務めるかたわら、桐朋学園大学院大学でも特任教授を務めた。クラシック音楽の演奏家、作曲家としての活動のほか、映画や舞台、CMなど多岐にわたって楽曲を提供。2018年からは、川谷絵音(ゲスの極み乙女。/Indigo La Endなど)吉本興業所属のお笑い芸人・小籔千豊らと組んだバンド「ジェニーハイ」のメンバーとしても活動している。

■新垣隆&奥村愛 デュオ・リサイタル ~名曲の演奏と楽しいトークで、珠玉の時間を~
2024年1月21日、紀の川市 貴志川生涯学習センター かがやきホールにて
https://www.city.kinokawa.lg.jp/shougai-g/2023-1108-1816-58.html

■新垣隆氏が作曲・編曲した「交響的断章-『連祷』の主題に基づく」を世界初演。
​2024年1月21日、豊後大野市総合文化センターエイトピアおおのにて