主役から脇役、サラリーマンから戦国武将まで、その幅広い演技で近年の映画・ドラマに欠かせない俳優である眞島秀和。切れ目なく作品に出演し続け、数々の撮影現場を経験してきた名バイプレイヤーは、47歳の今、どんな「CHANGE」を迎えているのか?【第1回/全4回】

眞島秀和 撮影/三浦龍司

憧れた『東京ラブストーリー』出演で感じたこと

 取材当日、早めにスタジオに入ると、前のインタビューがまだ終わっておらず、飼っている愛犬について朗らかに語る眞島秀和さんの声が聞こえてきた。クールなイメージがあるが、実際の本人はかなりフランクで多弁。

 THE CHANGEのインタビューでも、デビュー前に影響を受けた作品といわれているドラマ『東京ラブストーリー』(フジテレビ系)について、真摯に語りはじめた。

眞島「影響を受けたのは、見ていた側としてですね。当時、中高生の頃は、トレンディドラマ全盛期だったので、テレビドラマは今より見ていました。華やかな世界に憧れるというより、テレビの中の会話とかセリフに興味があって、ひとりでマネしたりしていましたね」

 91年に放送され一大ブームとなった『東京ラブストーリー』は、約30年の時を経て、2020年に配信ドラマでリメイクされた。眞島さんはメインのカップルであるカンチとリカの上司、和賀部長役で出演した。

眞島「リメイク版に出たときの自分の年齢と、当時、和賀を演じた西岡徳馬さんの年齢が一緒だったんです。当時、リカはすごい年上の人と不倫しているって、子どもながらに思っていましたが、自分もその年齢になったんだなと、感慨深いものがありましたね。

 あと、織田裕二さんと江口洋介さんがやっていたカンチと三上を、リメイクでは伊藤健太郎くんと清原翔くんが演じている。当時は織田さん江口さんを見て、“すごいすてきな人たちだな”って思っていましたが、あの頃の西岡さんもそう思っていたのかなとか考えたり。憧れていたころから比べると、完全に見守りの感じになっていました」

 91年から20年、30年近くの時間は、眞島さんを大きく変えていた。