テニスファンだけでなく、多くのスポーツファンに衝撃を与えた加藤未唯選手(29)の全仏オープン女子ダブルスでの失格事件。しかし、さらに人々を驚かせたのは、その直後に出場した混合ダブルスで、加藤選手が優勝をはたしたことだろう。テニス4大大会での初優勝を成し遂げ、さらなる飛躍を目指す加藤選手に、これまでの自分を形作った「CHANGE」を聞いてみた。【第3回/全3回】

加藤美唯 撮影/北浦敦子

フィジカルとフットワークは負けたくない

 身長156センチ。テニス選手としては小柄なほうになる加藤未唯選手(29)のプレーはダイナミックだ。コートを縦横に駆け回り、驚くべき反射神経でボールに飛びつく。躍動感と創造性にあふれ、観るものを熱くする。このプレースタイルは意識して作りあげたものなのだろうか。

「私より30センチぐらい背の高い女性はいっぱいいますし、その差を埋めることはできません。そういうところからサーブを打たれると、取れない角度だったりスピードも全然、違うので、どう頑張っても同じようにはできないので諦めていますね。
 だったら違うことでカバーしようと思っていて、私の場合はフィジカルとかフットワークが強みなので、そこでは負けないようにしています。ただ、そこで頑張ったからといってポイントにつながるかというと別なんですけど、やっぱり小さいのが動きまわっていると、イラッとするじゃないですか。そういうプレーを積み重ねればポイントにつながると思うので、しっかりと出していきたいと思いますね」

 また、そのスタイルは自然に行き着いたものだという。

「小さい頃の私は人に教えられるよりも、自分でやるのが好きだったので。言われてやったというより、考えることもなく勝手にそうなった。気づいたらそういうプレーになっていた、というほうがしっくりきますね」